最近聴いている一枚を。
知ってる人は知っている、野本かりあ。
DANCE MUSIC / 野本かりあ
小西康陽氏プロデュースですが、一聴して、ピチカートファイヴを思わせる作りになってます。
野宮真貴がまんま野本かりあ(以下カーリィ)に変わってそのままピチカートをやっているような印象なのですが、それまでピチカートを好きだった小西ファンはこういうのをやって欲しいと思っているような気がしないでもないです。
本人がもともと野宮真貴を好きだったのか、意識しているのかはわかりませんが、かなりそのスタイルを継承している気がします。
が、やはり野宮真貴は野宮真貴なので、ファンが聴くと雰囲気は似ていても別物、と思うかもしれません。
で、アルバムの感想。。
いや、これは普通にハウスのアルバム。
まずこのアルバムはタイトルに現れているように、ダンスミュージックが一貫したテーマのようで。
しかも全編ハウス、BPM135(と書いてある)、そしてノンストップ、なのです。。
ノンストップと言っても別にMIXされているわけではなく、曲間がまったくないのでノンストップになるわけですが、BPMが統一されているので普通にMIXされているような感じです。
僕もハウスを作っているので、いわゆる和製ハウスはいろいろ耳を通しているわけですが、昨今の日本のハウスブームで王道とされる、哀愁ピアノハウス!みたいなそういう風潮がどうにも好きではなかったりします。(!)
やっぱハウスたるもの、踊ってなんぼの音楽ですから、フロアでかかって、自然と体が動いてテンション上がってアゲアゲ!みたいな単純明快なものが一番だと思うわけです。
あくまで個人的な好みの問題なんですけどね。
舶来ものでもRootzやなんかが好きなので、ファンキー!フィルタ−!ディスコ!なものが好きなんですけど、このカーリィのアルバムは基本全部それなんですね、、
それはもう愉快痛快怪物くんですよ。
一番好きなのがM-9のインストだったりするんですけど(爆)
インタールードと思いきや、普通に7分くらいあって、次曲の「東京は夜の七時」のストリングスネタなんかが使われていて、最初聴いていて全部「東京は夜の七時」かと思いました。
このインストは普通に“使える”トラックだなぁと思います。
カーリィによるRemixらしいですが。(そうなの?)
ちなみに「東京〜」は言うまでもなくピチカートファイヴのセルフカバーです。
これはオリジナルのアレンジが福富幸宏さまだったので、もろジャパニーズハウスの先駆けとも言える、僕の中ではハウスクラシックなんですけど、
もとの曲が神なので、小西さん本人がセルフカバーしたわけで、歌い手は変わったとは言え、それはもう申し分ないんですけど、
原曲と変わっていない部分と(原曲に象徴的なフレーズが多々あったので、それがないとこの曲は成立しないっていう要素をちゃんと残してあるのがよい。それはおそらく小西さんもわかっていたのだと思いますたぶん)、
原曲をさらにゴージャスにした部分がうまくMIXされていい感じにアッパーに仕上がってます。アゲアゲですよそりゃもう。。
M-2の「FMSB」とか、もろ小西さん節全開で、実にくだらない歌詞なんだけど、それはもう小西さんだから許せちゃうような、そんな域に達している気がします。。
アルバムラストの「どうしてこんなにあなたが好きなのだろう。」が意表をついていい歌でした。
しかも無駄にフィルター多用するあたりもなんか、自分ぽかったり。。。